4月 28

                                                 マンション業界コラムVol.36

Vol.36-1.jpg
                                            ハート ビート ベース 横濱根岸 マンションギャラリー

マンション選びの第一歩といえるモデルルーム見学。

初めてモデルルーム見学をするときは「販売センターに行くと事業主のペースにはまってしまい断れなくなるのでは?」などと不安に思う人もいるかもしれません。販売センターには事前の資料だけでは得られない、行ってみて初めて分かるような情報とお得な特典がいっぱいです。まずはマンションDBで欲しい物件を検索してお問合せ、そしてお気軽に販売センターを訪ねてみてはいかがでしょうか。

前回のコラムでも書きましたが、新築マンションは建物完成前に販売するのが原則です。事業主は完成後に購入者が実現できる生活をイメージしていただくために、販売センターで代表的な間取りタイプをモデルルームとして公開しています。また販売センターはマンションギャラリーと呼ばれることもあり、多くの場合はプレハブの2階建てで、1階は受付と接客スペース、2階はモデルルームとなっています。

まず受付を訪ねるとマンションアテンダント(接客スタッフ)が対応してくれます。よほど混雑していない限り、一組のお客様に担当の販売員がつき、商品の特徴の説明から資金相談まで丁寧に応えてくれます。

そして簡単な来場アンケートの記入。アンケート内容は、希望の間取り・予算・年収・家族構成など、自分の条件や意向を明確に伝えるためのものです。
例えば「価格は4000万円以内」「間取りは3LDK以上」「南向き」「ペットが飼える」「防犯性が高い」など、はっきりと伝えるほうがよいでしょう。また、優先順位が高い項目、低い項目に分類しておくと、スムーズに相談が進みます。

Vol.36-2.bmp
                                     CGパースのパネルや建物模型が展示されるマンションギャラリー

アンケートの記入ができたら、いよいよ見学スタートです。

販売センターにはコンピュータグラフィックスによる建物完成予想パースがあちこちにパネル展示され、そしてマンションの縮小模型などが置いてあります。

ここで注目したいのが縮小の模型です。この模型がとても重要です。自分の希望住戸がマンションのどこにあるのか、方位はどうなっているのかなどを確認しましょう。メリットは、静止画のCGパースでは見ることのできない自由自在のアングルで建物や敷地形状を検証できることです。初めて見る人はとてもわかりやすくてきっと感動すると思います。

具体的にはエントランス、駐車場・駐輪場、ゴミ置き場、住戸から共用施設までの動線や位置関係などをチェックするとよいでしょう。まだ実物が存在しない新築分譲マンションの模型に身を投影して自分の生活シーンを夢見るのも結構楽しいはずです。

モデルルーム来訪の特典は、なんと言ってもフルページのパンフレット+図面集等の入った「パンフレット一式」です。これはボリュームもあり、制作費を費やしたものであるため、なかなか資料請求だけでは貰うことができません。一方で、販売センターにはパンフレットに載っていない設備・仕様などのより詳しい情報が豊富にあります。モデルルームの外のフロアには、建物構造を説明する断面模型やディスポーザーの体験コーナー、オール電化の物件ではIHクッキングヒーターの実演などがあり、見逃せないポイントです。

大規模物件などでは、マンションのプロモーション映像を見せるシアタールームがあります。これは業界ではいわゆる「洗脳型」といわれるイベント装置で、物件の掲げるコンセプトやライフスタイル提案を来訪者に理解浸透させようとするものです。人によっては感動・共感したり、そうではなかったりする場合があります。その他、お子様連れのお客様でもゆっくりとモデルルームを見ていただくために、ベビーシッター付きのキッズルームがあるなど、各社が様々な工夫を凝らしています。

モデルルーム見学が終わったら、現地周辺も歩いてみましょう。

販売センターはマンション建設現場の近くに建設されるケースが多いのですが、最寄りの駅前や駅周辺に設営する場合もあります。モデルルームを見に行った際にはついでに周辺環境を自分の目でチェックすることをお薦めします。

以前のマンション業界コラム「マンション業界コラム特別講座(1):不動産広告にまつわる話(PART1)」で、不動産広告では徒歩による所要時間を80m=1分として計算しているという話をしましたが、その分数には急な坂道や信号待ちの長い横断歩道、そして開かずの踏み切りなどは含まれていません。毎日使う通勤・通学・スーパーまでの道のりは実際に歩いてみるとよいでしょう。その際に子供や高齢者の目線で見て、歩行者と車の動線が安全かどうかなど確かめてください。

マンション購入は人生の大きな買い物。だからこそ生活情報は事前にしっかりと集めたいですよね。パンフレットの環境写真や地図はとても綺麗ですが、なかなか実際の生活はイメージしにくいものです。モデルルームに足を運ぶついでに生活する視点で現地周辺の調査をしてみてはいかがですか。GWはモデルルームで過ごすプランも手軽なレジャーになるかも知れません。

Post to Twitter Tweet This Post

4月 21

                                                 マンション業界コラムVol.35

Vol.35-1.jpg

私の家にはマンションの折込チラシが毎日たくさん届きます。どの広告を見ても魅力的で、こんな素敵なマンション生活ができたら…と想像してみるだけでワクワクしてしまいます。

みなさんも気になる物件が見つかったら、マンションDBでより詳しい最新の情報を検討して、資料請求やモデルルーム見学をしてみましょう。

マンションのモデルルームは、基本プランをベースにしながら見栄えのいいものを設定します。空間には洗練されたインテリアコーディネートが施され、「見るだけ」と思って来た人までも魅了するようなつくりです。そんな夢のような新生活を確信して、やっとの思いで手に入れたマンション。いざ実生活を始めてみると「こんなはずではなかった…」とギャップを感じることも多いようです。

「リビングの広い間取りを選んだつもりが、実際に家具を入れてみたら意外と狭くなってしまった」「日当たりの良い、開放感のある部屋を選んだら、結構外からの目線が気になった」「駅に近いマンションを選んだら電車の騒音がうるさかった」「住み心地がいいと思って上層階を選んだら、エレベーターがなかなか来なかった」その他、「収納が足りない」「生活動線がいまひとつ」などなど。

以下のグラフは、マンション入居後の満足度を表しています。

■マンション居住者の満足度(全体)
Vol.35-2.PNG
                                                   (データ元:旧住宅金融公庫)

全般的には「たいへん満足」「やや満足」が約88%と高い割合を占めています。
みなさん、自分が選んだマンションには一応納得しているようですね。
ではどの項目で満足度が高いのか、検証してみましょう。

■マンションの居住者の満足度(項目別)                         (データ元:旧住宅金融公庫)

Vol.35-3.PNG

項目別で見ると、「広さ」や「日当たり」などの満足度が80%を超えている一方で、「駐車場可能台数」「駐車場の広さ」「上階から伝わる音」「屋外から伝わる音」「窓ガラスの防犯性能」「窓の防犯センサー」は「多少不満」と「大変不満」を合わせた割合が3分の1を超えています。駐車場の広さを目で確認したり、日常の生活音を確かめたりというのは、実際にマンションに入居してみないと分かりづらいですよね。

最近のマンションはセキュリティシステムが進化して、オートロックはもちろんのこと防犯カメラが複数設置され、警備会社とも提携していることが多いです。各住戸には、ドアロックの不正解錠がしにくいディンプルキーや防犯サムターンなどが採用されています。また複層ガラスや二重床・二重天井など、快適性が向上する設備・構造が充実しているので、今後はもう少し「満足」のポイントが上昇するかも知れません。

マンション選びは「良い部分ばかりに目を奪われてしまった」「限られた予算の中で、希望の立地と、欲しい間取り・面積のバランスがとれなかった」などと後悔するのは避けたいものです。そのためにも実際の生活をできるだけ正確にシミュレーションしてイメージすることが大切です。そういう意味でもやっぱりモデルルーム見学は重要ですよね。

ところで、一般的に分譲マンションは建物が完成する前に販売されることが大半です。まだ現実には存在しない「未完成」のマンションの広告を見て、竣工後の建物や住空間、そしてそこで生活をしている「未来の自分」の姿を想像できるものでしょうか?

完成前にマンションを購入するメリットは、場合によりますが、間取り変更やカラーセレクトの実現性があること。一方、完成済のマンションの場合は、すべて出来上がった状態で購入するため、間取りや設備・仕様の変更は難しくなります。ポイントは、自分の目で実物を確かめられるので間違いがないということではないでしょうか。

これからお目当ての物件を見に行こうと考えている方は、「完成済」のマンションを候補に加えてみてはいかがでしょうか。完成済の目印は、建築概要の「入居時期」の項目に(即入居可)が記されていること。またマンションDBのモデルルーム情報欄に「建物内モデルルーム公開」などと書いている物件もほぼ「完成済」と考えていいでしょう。

次回はモデルルームや現地周辺のチェックポイントなどを紹介したいと思います。ぜひご期待ください。

Post to Twitter Tweet This Post

4月 14

                                                 マンション業界コラムVol.34

Vol34-1.jpg
                                             (画像データ:岡本レジデンス/世田谷区)

今回はちょっと豪華なマンションについてのお話です。

1億円を越えるマンションのことを「億ション」といいます。その億ションは巷にどれくらいあるのでしょうか?首都圏でマンションの「平均分譲価格」が1億円以上の物件を抽出してみると、以下のようになります。

Vol34-2.PNG
(データ元:MRC)

これを見ると2000年以降に分譲された億ションは134物件あります。2000年は僅か9物件でしたが、その後増加して2007年には32物件にもなりました。

「平均専有面積」については、この2年は100㎡を切っており、面積が縮小化傾向ですが、平均価格は下がっていません。2007年の「平均坪単価」は500万円を越え、高値更新です。都心物件の高騰化の影響が出ていますが、それでも契約率は90%以上と人気があります。

因みにこのデータ中の8年間の最高単価物件は、「パークマンション六本木」で坪単価1000万円越えとなります。やはり<ミッドタウン>開業効果でしょうか?

もちろん億ションの基本は、「立地」といわれます。
では、具体的にどんなエリアに億ションが供給されているのか見てみましょう。

Vol34-3.PNG
(データ元:MRC)

一番多いのは港区で42物件、次いで渋谷区が24物件、千代田区が19物件と続きます。
地名では、青山、赤坂、麻布、そして広尾などで億ションを数多く見かけます。昔からこの「3A+1H地区」が億ションのメッカです。外人向け高級賃貸マンションなども古くからこの周辺にありました。

他にも、港区ではシロガネーゼで有名な白金、渋谷区の松涛、千代田区の番町、品川区の旧地名で島津山や池田山、御殿山(城南5山と呼ばれる場所の一角)など、江戸時代にお殿様が城を構えた由緒ある地にも億ションがあります。こういう場所は青山などに比べ、一般的には知名度が低いのですが、知る人ぞ知る土地柄です。
億ションは、アクセスのよさにこだわるとは限りません。都心を離れると、成城や田園調布のような高級住宅地の代名詞のような場所がありますし、文化人(山王、目白文化村など)や政治家(南平台、代沢など)、財界人(瀬田、岡本など)が住んだ場所も億ション立地として知られています。全般的には高台に位置することが多いようです。

実は億ションを訪ね歩くことは、歴史の一端を垣間見ることにもなります。高級住宅地には個人の美術館や記念館、石碑などがしばしば建っているので、お天気のいい日に散歩してみるのも楽しいものです。

以上のように、億ションの基本である立地を捉えてみました。

次に建物ですが、基本設計に有名建築家を起用したり、外構・植栽や照明などランドスケ-プには、各分野の専門家に依頼したりします。外壁素材にもこだわって、一般的に普及するタイル貼りではなく、高級な石貼りを選ぶことがよくあります。最近は白を基調にしてガラス部分を多用するモダンな建築デザインも見かけます。
また、共用部にはふんだんに御影石やライムストーンなどを使って、億ションにふさわしい質感を演出します。駐車場も屋外機械式などは稀です。物件を検討する前提として、地下駐車場を必須とされますし、エントランスには車寄せがあることを望まれます。

さて、住戸内はどうかというと、構造はリフォームがしやすい二重床・二重天井で、天井高も高く設計されることが普通です。内装もクロスや床素材に高級なものが使われ、建具や水周り機器には外国ブランドものを採用します。

そして億ションといえば、何よりもセキュリティに細心の配慮を求められます。エントランス、ロビー、各フロアなど何重にもセキュリティ・ラインを設け、有人の巡回警備なども当然励行されます。
ですから、億ションでは、管理費・修繕費が一般のマンションより高いですが、それだけ管理が行き届き、古くなっても資産価値が落ちにくいようです。実際、手入れの良い昔の億ションでは価格が上がっているものもあります。

Vol34-4.PNG
                                                    (データ元:マンションDB こだわり)

シニアの方が、鍵一つで出かけられる手軽さと家のメインテナンスが楽になるということもあり、戸建を売却してこうした億ションを購入するのも理解できますね。
皆さんも一度参考までに、マンションDBで、億ションの設備仕様を確かめてみてください。

Post to Twitter Tweet This Post

4月 7

                                                 マンション業界コラムVol.33

Vol.33-1.jpg                                                  (イメージ画像)

前回に続いて、不動産広告の業界内裏話についてお話しようと思います。

不動産会社は物件広告をする時に、とりあえず現地に看板を立てようとします。その土地の近隣や周辺エリアに、販売上競合しそうなマンションが計画されている場合、顧客の取り合いになるわけですから少しでも早く広告を出したいと考えます。つまり近くのライバルマンションを見に来た人に積極的にアピールしたい訳です。

ある時、大きな邸宅が建っていた土地が更地になりました。そしてしばらくするとその土地に「マンション建設予定地」の立て看板が立ちました。マンションを「売ります」という広告なのか、土地の所有権を明示しているだけなのか、よく分からない看板です。実は広告して「売ります」と言うためには、様々な難関が待ち受けているのです。

■広告を開始するには許可が必要!?
まず不動産広告は、開始の時期に規制があります。自分たちで自由に広告を始める事が出来ないのです。
マンションの広告は基本的に「建築基準法の建築確認」が取れた後でなければ出来ません。
建物の構造が完全に決まるまでは出来ないのです。

例えば、顧客が初めの広告で出ていた共用施設の「キッズルーム」を気に入って、資料請求したのに、その後設計が変わって「キッズルーム」が無くなったら、消費者には多くの迷惑がかかります。そのような事を防ぐために出来た決まりなのですが、広告を出す不動産会社の方にとっては悩みの種です。

Vol.33-2.jpg以前、マンション業界では建築基準法の改正により建築確認が遅れて困っているというコラム(やはり「安心を買う」?今話題の建築基準法改正について考証する)を書きました。最もその遅れが目立った2007年の後半等は、業界のあちこちで、不動産会社と不動産広告を取り扱っている広告代理店の両者から「いつになったら広告が出せるんだ!」という怨嗟の声が上がっていました。

■値段が決まっていない物件は広告出来ない!?
前回のコラムで「物件概要」云々の話をして、不動産広告の規制では、「物件の価格その他の取引条件」を入れる事になっていると書きました。ところが実際にインターネットのHPやチラシの物件概要を見ても、価格等の情報が載っていないことが多いはずです。

マンションの価格というのは、計画段階で正確に決まっている訳ではありません。
特に最近は、資材や人件費等の上昇などで、正確な販売価格というものを直前まで決定できない状況にあります。

かといって、物件概要に載せる価格が決まるまで広告が出来ないとなると、マンションを買おうとしている人達は直前まで物件の詳細が分からず、色々な物件を比較検討する事が出来なくなってしまいます。

■「本広告」と「予告広告」について
Vol.33-3.jpgマンションを検討している人達は、価格も重要な判断要素ですが、それ以外にどれくらいの専有面積なのか、どんな設備なのか、どんな場所に建つのかが気になるのではないでしょうか。価格が決定するまでその他の情報が一切伝わらないのは、消費者にとっても不利益になります。

そのため特例として、きちんと価格等が書かれた「本広告」に先立ち、その販売開始時期等をあらかじめ広告する「予告広告」というものが認められています。

予告広告というものは、必ず本広告とセットになっている事が特徴です。
規制では「予告広告を行った媒体と同一の媒体で、且つ、その予告広告を行った地域と同一又はより広域の地域において、本広告をしなければならない」とされています。
                                                                                   (画像データ:レイディアントシティ向ヶ丘遊園)

また、予告広告では、
①「予告広告」である旨を目立つ場所に大きな文字で書かなければならない
②価格が未定である場合は、その旨、又は予定価格(最低・最高・最多価格帯)
③販売予定時期
④本広告を行うまでは契約又は予約の申込みに一切応じない旨及び申込みの順位の確保に関する措置を講じない旨
⑤販売の期分け等が確定していない場合はその旨、及び本広告で販売戸数を明示する旨
を表示しなければならない規則があります。

今度、折込チラシ等で価格の書かれていない不動産広告を見かけたら、よく見てみて下さい。目立つ位置に大きな文字で「予告広告」と書かれていて、更に上記の条件が全て書かれていると思います。

予告広告は本広告と必ずセットだという事は上に述べました。つまり、予告広告で何か気になる物件があったら、同じメディア(HPならHP、新聞なら新聞)を注意深く見ていれば、その後本広告が出た時に素早く行動が出来るという事です。

こんな感じで、不動産広告には業界以外の人には分かりづらい数々の規制があります。
業界の人達はその規制の中で、お客様に伝わる広告表現を苦心して作っています。

「不動産広告はなんか似た感じだな~」と先入観を持たずに、気になる物件があったらじっくりと広告を見てみて下さい。その時にこのコラムの内容をちょっと思い出しながら見れば、きっとまた別の発見があると思います。

Post to Twitter Tweet This Post

Get Adobe Flash playerPlugin by wpburn.com wordpress themes