3月 31

                                                 マンション業界コラムVol.32

今回は不動産広告の業界内裏話についてお話しようと思います。

私は以前、建設現場で日雇いの仕事をしていた事があります。
そこでの出来事なのですが、現場監督に「ネコ持ってこい!」と怒鳴られ「猫なんていませんよ!」と言いかえしたら、先輩に「一輪車(砂とか運ぶやつ)をネコ車って言うんだ」と教えられた事がありました。
業界にはそれぞれ、特殊な呼び捨ての名前があるものです。

私がマンション業界に関わってまず驚いたのは、業界人同士である特定の物件を指して「○○駅で何年前に出た○○○(ブランド名)」と、マンションの正式名称でなく、ブランド名だけを呼び捨てにしながらも、それで当然のようにお互いの話が通じている事でした。
業界の人は、大体のマンションブランドとその会社名を記憶しているのです。

その様にブランド名で物件を呼び捨てるのが通例ですが、時々「ああ、あれは○○○○(タレント名)のマンション」とタレント名で言われたりする事があります。また「この物件は、○○○タウン(広告の時の愛称)よりデカイな」等と、愛称で呼ばれる事もあります。

別にそのタレントが住んでいるわけでも、テーマパークが入っている訳でもありません。
そのマンションが販売されたときに行われていた広告のイメージがそのまま業界内で語り継がれているのです。

Vol.32-1.jpg

折り込みチラシやインターネットのバナー広告等を見ると、その広告は、マンションの外観CG完成予想図(業界ではパースと言っています)がドーンと出ているもの、あるいは空撮写真を中心としたものを想像されるのではないでしょうか。

そのような、物件が異なっても余り代わり映えのしないイメージから、安易に作っていると思われ勝ちな不動産広告ですが、なかなか裏事情は複雑なのです。

不動産は人生で最も高い買い物の一つですので、色々な規制がかけられています。
正確に言うと「宅地建物取引業法」や「不当景品類及び不当表示防止法」等の法令による規制や、不動産公正取引協議会による「不動産の表示に関する公正競争規約」等、複雑でややこしい内容のものにより、表示義務や表示不可の規制等が多数あります。

■必ず物件概要を入れる!?
また不動産広告の表現上の決まりとして、基本情報である「物件概要」を広告内に入れる必要があります。
規制では、
①広告主の関連情報
②物件の所在地、規模、形質その他の内容
③物件の価格その他の取引条件
④物件の交通その他の利便及び環境
⑤その他規則で定められた事
を見易い大きさの文字で入れる事になっています。

折り込みチラシや新聞広告で下の方に、物件概要と言うマンションの所在地や交通条件、間取り、面積等が書いてある細々した部分がありますが、これが皆さんに分かり易い実例だと思います。

Vol.32-2.jpg この「物件概要」の決まりは新聞や折込チラシのみならず、 インターネット広告でも同様で、例えばマンションDBでも必 ず物件概要へのリンクが貼ってあります。

 しかし、この決まりには例外もあって電車の中吊り等の交通 広告や看板等の屋外広告では「物件概要」を出す必要はあ りません。

 道路沿いの看板に細かい物件概要を書いても読めません
 し、広告の性質上、あまり細かいところまで見られないという 特性が考慮されているようです。

              マンションDB/物件トップページ(例)

屋外広告の話が出たので蛇足ですが、バスのラッピング広告というものがあります。
この広告は、街で歩いている人や車に乗っている人など多数の人達に見られる非常に優れたメディアなのですか、規制がとても多いのです。

本当は、派手な色使いをした上で、HPのURL等をバスの横等に書き込みたいのですが、車を運転する人がバスに目を取られてURLを読んでしまったら、安全上問題があり、事故が多発してしまいます。そのため、バスのラッピング広告は都市の条例によってなるべく簡素化するようにと色々規制されています。

◎おまけ…不動産広告用語ミニ知識◎
■「新築」:新築物件とは、建設後1年未満であって、居住の用に供された事がないものを言います。つまり竣工して1年以上経つと、誰が住まなくても中古物件になってしまいます。

■「所要時間」:徒歩による所要時間は、1分間=80mというのは有名ですが、では、自転車や車は?
実は正確な決まりはありません。「道路距離を明示して走行に通常要する時間を表示する事」とされています。

■「物件名」の基準:物件の名称に使えるものとしては、
①「所在する市区町村の町、若しくは字の名称、又は地理上の名称」
②「慣例として用いられている地名又は歴史上の地名」
③「最寄の駅、停留場又は停留所の名称」
④「直線距離で300m以内の公園、庭園、旧跡の名称」
⑤「面している街道その他の道路や坂の名称」
があります。マンションの名前で周りの名所が分かるかも?

以上、今回は「不動産広告の話」第1回を掲載しましたが、次回は第2回として「広告を開始するには許可が必要!?」「値段が決まっていない物件は広告出来ない!?」についてお話しする予定です。

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3月 24

                                                 マンション業界コラムVol.31

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                                            (画像データ:ザ・千里タワー)

近年は首都圏、近畿圏とも都心部中心に超高層マンション(20階以上、以下省略)の供給が増えており、オフィス街を歩いていても、オフィスビルの間にそびえ建つ超高層マンションを目にする機会が多い。

近畿圏の主要エリアの超高層マンション供給実績を見ると2000年までは供給が少なかったが、2001年あたりから明らかに増加してきた。供給が目立つのは「大阪市」であるが、大阪市では2003年に2000戸台に突入し、2005年から2006年は3000戸前後まで増加。2007年は2000戸台前半に落ち着いたが、2000戸を超える大量供給が5年間継続されている。

■大阪市全体での超高層マンションの比率(グラフ1参照)
ここで供給が多い大阪市をクローズアップしてみる。大阪市全体の供給戸数に対する超高層マンションの供給比率を見ると、1995年から2001年までは4~7%台中心であったのに対し、2002年に16%、2003から2004年は21%、2005年以降は30%台で推移しており、近年は超高層マンションの供給増加の著しさがかわる。

Vol.31-2.PNG

■大阪市超高層マンションの中で都心部の占める割合(グラフ2参照)
大阪市でも超高層マンションの供給が多いのは「都心部」であり、大阪市超高層マンション供給戸数のうち都心部の占める割合は50%以上の年度が多く、都心部での超高層マンション供給の多さがわかる。

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近畿圏の主要エリアの超高層マンション平均坪単価を見ると、その推移は各エリアとも1995年から1997年あたりが高水準で、1998年あたりから徐々に下落しはじめ、2002年から2004年あたりが底値となっている。市場価格が回復しはじめた2005年あたりから反転しはじめ、2006年、2007年と上昇しているエリアが多くなっており、高水準にあった1995年から1997年あたりに戻りつつある。

超高層マンションの平均坪単価が最も高いのは大阪市ではあるが、2000年以降は神戸市が同水準で推移しており、2006年以降は大阪市、神戸市とも平均@190万円台と高水準。大阪市、神戸市とも都心部での超高層マンション供給が多いが、都心部は価格上昇ピッチが早く、超高層マンションの価格が市場全体の価格を押し上げていると言っても過言ではない。

■近畿圏・主要エリアの超高層マンション平均価格の推移(グラフ3参照)
さらに近畿圏の主要エリアにおける超高層マンションの平均価格を見ると、平均坪単価同様に、1995年から1997年あたりが高水準で、2002年から2004年あたりが底値となり、2005年あたりから反転しはじめている。2006年以降を見ると、大阪市、神戸市で平均価格4000万円台、大阪府下も2007年に4000万円台に突入しており、価格が上昇している。

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こういった価格状況から考えると、相場の高い都心部で無理をして購入するより、郊外で価格的に安い超高層マンションを購入する方が、大阪市や神戸市などでは購入が難しい上層階を購入できるメリットがある。都心部は確かに通勤に便利で、都心ライフと言われる洗練された生活が魅力的であるが、週末にのんびりできる郊外で、眺望の良い上層階でタワーマンションライフを満喫するのも選択肢の一つかもしれない。

Vol.31-5.JPG近年の超高層マンションの傾向は、高さ40階~50階建であったり、商業施設や医療施設、ビジネスホテルなどとの複合開発型であったり、開発インパクトの大きなものが増えている。

中でも、共用部の魅力がアップしている点に注目したい。超高層マンションと言えば、やはりエントランスが際立つ部分であるが、高級ホテルをイメージしたエントランスが多く、著名な建築家やデザイナーが手掛けるケースも増えている。

また、その他の共用部に関しても、ライブラリーやカフェ、サロン、ゲストルームなど、高級ホテルさながらの創り込みが魅力であり、価格は非常に高いが、購入者の満足度は高く、資産としても価値は高いといえる。

超高層マンション=都心生活、眺望、といった部分に目がいきがちであるが、実は共用部の魅力が重要なポイント。そこでくつろげる「日常のステイタス性」が大きな魅力となっている。

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3月 17

                                                 マンション業界コラムVol.30

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東京のイーストサイドを貫く京浜東北線。
京浜東北線は、田端から品川にかけて山手線と併走しています。東京育ちの人にとっては、生まれたときから親しみのある使い勝手のよい在来路線ではないでしょうか。
まさにTOKYOを縦断するのですから「上野」駅や「東京」駅といった主要ターミナルを始め、再開発が進んだ「秋葉原」「有楽町」「新橋」エリアなど、注目のスッポットが豊富にあるのも当然です。「品川」駅は3月15日のダイヤ改正により、すべての東海道・山陽新幹線が停車するようになり、「東京」駅でなく「品川」駅から新幹線に乗りたい利用者には朗報となりました。

京浜東北線の大きな魅力は、何といってもその「接続の多さ」。
首都圏の中でも京浜東北線の輸送力は半端なものではなく、朝の通勤時の混雑は山手線の1位に次ぐと言われます。つまりそれだけ多くの人がこの路線を利用しているということです。運行距離は根岸線を含めると、大宮~大船間で80kmを越え、46駅のうち31駅(約67%)で他路線との乗り換えが可能。さらに京浜東北線は、東北・東海道線の各駅停車(後述)という位置づけのため、山手線の他に、ほぼ並行して走る路線が多く存在します。これにより行先に合わせて様々な乗り換え方が出来、一層アクセスの幅が広がります。
また、運行距離が長い分、南浦和・赤羽・東十条・田端・上野・蒲田・鶴見・東神奈川・桜木町・磯子といった始発・終着駅があり、始発駅を利用できれば、運行ダイヤ次第で席に座って楽な通勤・通学も可能です。

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ここで京浜東北線(大宮~大船間)の停車駅の一日の乗降人員数と接続路線を見てみましょう。「東京」駅と「横浜」駅は80万人近くでダントツ、次いで約60万の「品川」、約50万の「新橋」「大宮」と続きます。接続する路線数の多さでは、やはり「東京」の16本が最多で、あとは「上野」「大宮」「横浜」といったところ。路線数が多ければ乗降人員数も増える傾向はありますが、言い換えれば、これだけの路線バリエーションをもつ京浜東北線ならではの強みも納得できます。

Vol.30-2.PNG2005年開通の『つくばエクスプレス』の起点駅は「秋葉原」、これにより秋葉原の駅周辺と利用客層が一変しました。今年3月に開通する新線『日暮里・舎人ライナー』も「日暮里」「西日暮里」を通ります。東京のウェストサイドでは、今年6月に「池袋」と「渋谷」を結び、将来的には「横浜」へ延伸予定の『東京メトロ・副都心線』が開通します。都心を縦断する鉄道システムへのニーズがやはり高まっているのだと思います。

課題(1)
現在、鉄道としての京浜東北線の課題は、混雑の緩和にあると言えそうです。
埼玉・東京・神奈川を結ぶ路線は『湘南新宿ライン』や『埼玉高速鉄道・東京メトロ南北線・東急目黒線』の直通運転などがあり、様々な相互乗り入れによって実現しています。将来的には宇都宮線・高崎線・常磐線を上野駅から東京駅まで延伸し、それぞれ東海道線と直通運転をするという計画もあります。京浜東北線と山手線しかなかった上野~東京間をこのようにつなぐことができれば、混雑の緩和が期待できるかもしれません。Vol.30-4.jpg
京浜東北線 新型車両(E233系1000番台)
課題(2)
もうひとつの京浜東北線の課題は、故障によるダイヤ乱れの解消です。
京浜東北線は、車両自体を209系という現行の車両に代えて、昨年からE233系1000番台という新型車両を導入し、今年から本格的に移行していく予定です。この車両は故障に強く、さらにバリアフリー化や、車内快適性の向上が図られています。電気機器や保安装置を二重に装備しているため、例えば機器に何らかのトラブルがあったとしても、もう1つの機器が稼動して通常走行が可能になります。新型車両導入によって、乗り心地だけでなく機器トラブル対応にも配慮され、安定した運行ダイヤが守られて欲しいものです。

京浜東北線は大正時代に一部開通して、その後延伸を繰り返してきた長い歴史があり、東京都、神奈川県そして埼玉県のベッドタウンの発展に大きく貢献してきたと言えます。大船や蒲田は昔撮影所のあった賑やかな商店街のある町、横浜界隈は言わずと知れた港町、上野~田端は歴史ある庶民文化の町、浦和を始めとする「さいたま」は文教の薫る町…。マンション購入を考えるときに、首都圏の東西という横軸の発想から、南北の縦軸の方向にシフトして検討エリアを広げてみるのもいいかもしれません。京浜東北線に接続さえすれば、アクセス力が格段に増殖していくのですから。

◎通称「京浜東北線」と言われる秘話◎
埼玉県さいたま市の「大宮」駅から東京の中心部を抜けて、神奈川県鎌倉市の「大船」駅まで約81.2kmを結ぶ路線が通称「京浜東北線」です。実際には、大宮~横浜までの約59.1kmが京浜東北線で、横浜~大船までの約22.1kmの区間が根岸線なのですが、一体化して走っており、「京浜東北線」と言われれば、大宮~大船間というイメージの方も多くいると思います。また、京浜東北線という名称も実は正式名称ではなく、大宮~東京間を東北線(宇都宮線・高崎線)各駅停車、東京~横浜間を東海道線・各駅停車という位置づけ(田端~品川間は山手線と併走、複々線の役割にもなっている)で、通称「京浜東北線」として広く知られている路線です。また、電車には一般的に起点駅から見て「上り・下り」が存在し、首都圏だと東京方面に向かうものを「上り」ということが多いですが、京浜東北線・根岸線にはその呼称がなく、南北に走っていることから、大宮方面行を「北行」、大船方面行を「南行」と呼んでいます。

「京浜東北線・根岸線」の物件はこちら。

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3月 10

                                                 マンション業界コラムVol.29

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私は現在、東京に暮らしています。
実家は東京から電車で一時間位のところにある某県の奥地にあり、田んぼが広がる田舎の雰囲気が
強い場所です。
先日、テレビで「高速道路に野生の鹿が入りこんで渋滞が発生!」というニュースをやっていました。私は「どんだけ田舎なんだよ」と笑いながら映像を見ていたら、鹿が跳ねる光景の奥に母校の中学校が写っていました。
私にとっては消し去りたい過去です。

しかし、そんな故郷にも、もちろん沢山の人達が住んでいます。
彼らは別に地元周辺だけで働いているわけではありません。東京に通勤する人も沢山いる訳です。
何故、彼らは鹿が出るような田舎に住み続けるのでしょうか。
自然環境の良さを評価する人もいれば、昔から慣れ親しんだ場所から離れたくない人もいるでしょう。ただもっと大きな理由は、電車に乗って東京までの通勤が容易である事、駅の周辺に商業施設があって生活が便利な事ではないかと思います。
そう考えてみると、私の故郷が寂れずに存続しているのは駅や鉄道のお陰だと言ってもいいでしょう。

yamazaki200.bmp以前、学生の頃に実家周辺の歴史を調べた事がありました。面白かったのは鉄道敷設のときの話。
大正時代。鉄道がまだ珍しかった時代では、鉄道を通すのには色々な問題があったそうです。農村では「列車の振動で稲の生育が悪くなる」「振動で牛が驚く」など、変な迷信もあったのですが、そんな中で鉄道敷設運動を強行に進めたのが、我が故郷の先人達。
線路を村の端に通させて欲しいと言ってきた某私鉄会社に対し、「いや。線路は村の真ん中に通さんといかんべ」「ついでに駅も作るべよ」「んだんだ」と頑強に抵抗。

最終的に私鉄会社が折れて、明らかに変な形で線路が敷設され、変な位置に駅が出来ました。80年近く前の事でしたが、我が故郷の先人達は先見の明があったと言わざるを得ないでしょう。

あの周辺で駅から遠く離れた場所は未だに開発されていません。あの時、村に駅ができなかったら、今日のような住民の生活は無かったと思います。鉄道や駅というものは、長期間に渡って地域に影響を与えるもので、人の住む場所にとっても、はずしては考えられない重要な項目だと言えるでしょう。

今年は鉄道新線の「当たり年」です。
首都圏では鉄道の整備が進められ、毎年新線が開通したり、路線の延長が行われたりしています。
2000年には首都圏全体で「6本」の新線開通・路線延長が行われ、新たな総営業キロは「51.9km」にもなりました。

yamazaki300.bmpその後は
2001年  3本   22.5km
2002年  2本    6.6km
2003年  1本    6.0km
2004年  2本    5.0km
2005年  1本   58.3km
(営業キロが長いのは「つくばエクスプレス」開通のため)
2006年  1本    2.7km
と、2001年・2005年以外は一桁台の営業キロでした。
2007年についてはありませんでしたが、今年は
東京都荒川区の日暮里駅と足立区の見沼代親水公園駅を結ぶ「日暮里・舎人ライナー」
神奈川県横浜市の中山駅~日吉駅間を結ぶ「横浜市営地下鉄4号線(グリーンライン)」
埼玉県和光市の和光市駅から東京都渋谷区の渋谷駅を結ぶ「東京メトロ副都心線」
計3本39.1kmの開通が予定されています。

「つくばエクスプレス」の開通を除けば、今年は2000年以来の鉄道新線の開業ラッシュと言えるでしょう。

さて新線開通は、マンション市場にとってはどの様な効果をもたらすのでしょうか。
最近有名だった鉄道新線はつくばエクスプレスですが、下記の様な供給戸数の変化をマンション市場に与えています。

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              ※データ元はMRC つくばエクスプレス「青井」~「つくば」駅の半径800mで販売されたマンション住戸の数

つくばエクスプレスが開通したのは2005年です。その年の前後から急激に販売戸数が増加したのが分かります。

また関東圏の過去の事例ですが、2001年に開通した埼玉高速鉄道では以下のような供給の推移を示しています。

yamazaki2000.PNG
            ※データ元はMRC 埼玉高速鉄道「赤羽岩淵」~「浦和美園」駅の半径800mで販売されたマンション住戸の数

2001年の開通までは年間200~400戸の間で推移する事が多かったエリアですが、新線開通前後から600戸超の市場に変化しています。

マンション販売戸数が増えるという事は、駅周辺の人口が増加している事とほぼ同義です。
駅周辺の人口が増えれば、商業の発展や自治体サービスが向上していきます。すなわちそのエリアのポテンシャルがアップする事と同じです。
そしてエリアのポテンシャルが上がれば、そこに建つマンションの価値も上昇していく訳です。将来的な資産価値を考えると、新線の駅に近いマンションは、今後の価値の上昇が見込める投資的な意味合いも兼ね備える存在といえるでしょう。
今年のように多くの新線が開通することは珍しく、新線開通にめぐり遇う機会は中々ありません。
マンション購入を考えるときに、従来の沿線だけでなく、新線の沿線もひとつの選択として検討してみるのは如何でしょうか。
マンションDB・関東版では、「新線・新駅特集」を行っています。是非一度、ご覧になってください。

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3月 3

                                                 マンション業界コラムVol.28

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マンションには世帯ごとの所有になる「専有部」とマンション所有者全員の共同所有である「共用部」があります。

マンション業界と関係のない人に「バルコニーは専有部ではなく共用部になる」という話をして、ときどき驚かれることがあります。
「エントランスホールとか廊下が共用部なのは分かるけど、洗濯物を干したりするバルコニーが共用部なの?」と聴かれますが、通常バルコニーは火事の時は避難通路になりますし、外部に剥き出しになっているので、住民全員で修繕すべき建物の外壁部分になります。純粋な共用部と違うのは「専用使用が認められた共用部分」という点です。

その共用部ですがマンションでは「共用」と名のつく通り、所有者が皆で維持修繕をしていかなければなりません。もちろん外壁の塗り替えや屋根の修繕については、戸建でも必要になります。戸建の場合は1世帯だけで修繕費用を払いますが、マンションの場合は住民全世帯で負担します。
確かにマンションの方が戸建より建物が大きいので修繕費用は多くかかりますが、全世帯で分割して払うマンションの方が1世帯当たりの負担は少なくなるわけです。そして世帯数が多くなればなる程、1世帯当たりの修繕費用負担が減っていくことになります。
当たり前のことですね。

下のグラフに現れているように、最近はマンションが大規模化する傾向があります。

yamazaki15.PNG

大規模マンションが増えるに従って現在のように発達してきたのが「共用施設」です。
皆さんが選ぶマンションにも何かしら共用施設がついていることが多いのではないでしょうか。

この場合の共用施設とは、エントランスホールや集会室などのマンション生活に必須と思われる施設ではなく、キッズルームやシアタールーム、果てはフィットネスジムやプール等の生活に潤いを与える便利な施設のことです。

例えば共用施設として「プール」があると仮定してみましょう。戸建でプールなど、一般的な会社員の給料ではとても維持できるとは思えません。
しかし、数百戸以上の大型マンションならば、1世帯当たりの維持費は(相対的に)微々たるものになります。
普通の生活なら、まず手に入らないような施設が自分達の家にある。マンション生活でしか得られない特権ではないでしょうか。

この共用施設ですが、最近は実に多彩なものがあります。
<子供向きの施設>保育室、キッズルーム、フットサルコート、ミニ体育館等。
<健康増進施設>温泉(大浴場)、ジャグジー、フィットネスルーム、プール、マッサージルーム等。
<趣味の施設>シアタールーム、コンサートルーム、キッチンスタジオ、茶室、ワインセラー、バー、シガールーム等。
<その他>としては、お客様が来たときのために、「ゲストルーム」を備えたマンションもありますし、タワーマンションでは、よく上層階の眺めの良いところに「展望ラウンジ」があったりします。
共用施設ではありませんが、マンションにコンシェルジュがいたり、クルーザーがあったり、避暑地に別荘があるマンションまであります。

これだけ並べると、何だかアメリカの富豪の家のような気も…。

もちろん、これらの共用施設を全部取り揃えているマンションはありません。
しかし、先に述べた「世帯数が多いと1世帯数あたりの負担が少なくて済む」という原理から、大規模なマンションでは共用施設が数多くなるという傾向があります。

そんな共用施設ですが、マンションを選ぶ皆さんに気にして欲しいことが一つあります。
デベロッパーは、マンションごとにコンセプトや購入ターゲットを設定しています。
そして共用施設は、「間取り構成」とともにその特徴が最も現れやすい部分なのです。
「子育てファミリー」を想定したマンションならキッズルームを設置することがあります。また都心立地で、友人や親族の来訪者が宿泊を希望することが多い物件では「ゲストルーム」などの共用施設を備えることがあります。

もし、自分が検討している物件の中に共用施設があって、それが自分の生活スタイルにぴったりはまるようでしたら、きっとそのマンションはあなたのような人に買われるために設計されたマンションといえるでしょう。

マンションの大規模化と共に、更に多彩になっていく共用施設。
これからは共用施設に注目してマンション選びをするのも、いいかもしれませんね。

※データ元:MRC

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